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2013.11.30

「マリアビートル」伊坂幸太郎(著)角川文庫

バッタの次はてんとう虫♪

新刊で買いそびれておりまして、文庫が平積みになっていたので、何も考えずに購入。

グラスホッパーの続編です

「グラスホッパー」の続編として書かれたそうですが、物語は直接つながっていませんので、「マリアビートル」から読んでも問題なし。

とはいえ「あの人」や「あいつら」や「あの人」も登場して、断片的に「小耳に挟んだ話」やウワサ、伝説として語られますので、「グラスホッパー」を読んでいるに越したことはありません。できれば時系列に逆らわずってのが良いでしょう。

同じく「殺し屋」のお話です。世界観は共有していますが、前作が薄暗くジメジメした雰囲気だったのに対して、コチラは陽が差してカラッとしている気がします。

あらすじ&雰囲気

舞台は東北新幹線の中。東京から盛岡までの東北新幹線の車両の中で進みます。互いに関連無く、たまたま同じ新幹線に別の目的で乗り合わせたはずの人たちが結局元をたどればつながっているという仕掛け。

表向きは「殺し屋」の話ですが、彼らは結構ポップに描写されていて、あまり怖くありません。一貫して描かれているのは彼らが振るう「非日常的な暴力」ではなく「未熟な人間の残虐性」。誰の日常の端っこにも薄ーく乗っかっている、ちょっとした残虐性を、たくさん集めて煮詰めて固めた、「悪」代表のような中学生のボンボン(王子様)が出てきまして、またこいつが異様に論理的で頭がキレル。やることなすこと考えること何から何まで全部怖いという中学生。しかし、そんな悪い奴でも、太刀打ちできないのものがありまして、それは頭脳でも体力でも精神力でもなくって・・・という展開です。

キャラ立ち

いつもどおり、伊坂ワールドは、個性豊かでキャラの立った登場人物が粒ぞろいです。

木村晃子さん

物語の本編にはほとんど影響しないけど、クライマックスあたりでの(「あら、あなた、怖いですよ」の)木村晃子さんがイイ感じ。「終末のフール」の「あらいやですよ」の奥さん(名前忘れた)と重なる。しかも射撃の名手。

七尾

でも主人公は、タイトルからしても、やっぱり七尾でしょうね。彼も伊坂ワールドによく出てくる雰囲気の人ですね。「陽気なギャング」の久遠とちょっとかぶるかな。

伊坂ワールド

上で王子様について「やることなすこと~全部怖い」と書いて気付いたけど、伊坂さんのお話の登場人物は、ほとんどが、「やることなすこと全部○○だ」という人たちばかりですね。

「マリアビートル」の七尾しかり、檸檬なんてまさに。蜜柑だってそう。これがキャラが立つ秘訣なのかな(要するにデフォルメ)。

これによって現実感が上手い具合に薄れて、臨場感はそのままなのに、悲壮感やどろどろした空間の淀みのようなものが、なくなる気がします。

結果、登場人物たちの立場が明確になって、対比構造が明確に見える。これが読みやすさと面白さにつながっているのね。なるほどー

って、まー、デフォルメされない物語なんて無いのかもですが、伊坂さんのこの感じがジブンには上手くはまるということなんでしょう。

「マリアビートル」は作中で「てんとう虫」とされています(「グラスホッパー」は「バッタ」ですね)が、本来は、レディバグ(Lady Bug)、またはレディビートル(Lady Beetle)というそうで、「マリアビートル」という呼び名は無いようです。でも既に「マリアビートル」=「てんとう虫」になっちゃいました。

グラスホッパーをもう一度読み直そうとおもいました。あ、終末のフールも

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