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2015.10.24

「陽気なギャングは3つ数えろ」伊坂幸太郎

「陽気なギャング」シリーズ第3弾。九年ぶりだそうですよ。 先日風邪で数日寝込んでいたのですが、布団の中で本屋を徘徊してたら、偶然見つけて即購入。 そもそも続編があるなんて思っていなかったし、ここ数ヶ月リアル本屋をパトロールしていなかったので、自分的には、ハロウィーンにお年玉をもらってサンタクロースと盆踊りしてるような騒ぎです。


陽気なギャングは三つ数えろ (NON NOVEL)
祥伝社 (2015-10-23)
売り上げランキング: 25


相変わらずのスピード感。丸一日で読了しました。

Kindle版があったとは知らず、書籍を購入。文庫本より少し大きいサイズですね。

しかし全体的に少し雰囲気がまろやかになっています。 前2作に比べると少し落ち着いている感じ。 話の内容は本当に相変わらず面白いので、本質とはあまり関係ない部分として、「お、ちょっと変わったね」てなところを以下に書いておこうと思います。

田中さんが(すこし)まともな人に

ギークな田中さんが、なんだかアクティブな人に変化していて「そりゃそう・・・」という独特の口癖的なものがなくなってます。変な人パワーがなくなった感じでちょっと寂しい。

タダシ君の出演なし

成瀬さんの息子、タダシ君の出演がほとんどありませんでした。

既に学校を卒業し就職しているらしいのですが、それ以上の詳細は無し。

成瀬さんが、雪子さんの息子、慎一君の働く姿を見て、みんな成長したのだなあと、タダシ君とその障害(彼は自閉症です)との日々について回想する程度なんですね。

話の中心は久遠君

お話は、久遠君を中心に動いていきますが、彼も少し普通な感じになっています。スリを働くのは、1回か2回だったかな。

特殊能力が控えめに

久遠君のスリも、成瀬さんの他人のウソを見抜けるという特殊能力も、雪子さんの正確な時間感覚も、お話の中では、それほど大きく重要な役目を負っていないような気がしました。

タダシ君の特殊能力についての描写は全くありませんでしたし、田中さんはものづくりが得意な普通の人という印象を受けました。

相変わらずなのは、響野さんだけ。コーヒーも不味いらしい。

ということで

全体的に、特殊能力の描写や、この「陽気なギャング」の物語世界に登場する特異な部分が、丸められているように感じたんですね。

伊坂さん自身が、あとがきで「いろいろ考えるところがあって」と書かれているのと無関係ではないのだろうと思います。

ただ、成瀬さんによるタダシ君の回想部分は、話の流れに対して不要と思えるくらいなのですが、あえて文章として描かれていたようにも思えるのです。

伊坂さんの小説には、非常に狭い範囲への興味やこだわりを持つ、いわば自閉症的キャラクターが多いように思うのですが、なにか思い入れがおありになるのでしょうか。それともそれは考えすぎでしょうか。

今回からタイトルにシリーズ番号の「3」が入りました。第4弾は何年後にどんなタイトルで出るのでしょうか。それはそれで楽しめそうですね。

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