2009.12.24

フィッシュストーリー

フィッシュストーリー (新潮文庫) -伊坂幸太郎

「ゴールデンスランバー」と「あるキング」の単行本が平積みされてて迷いながら、他の場所をズルズルと廻っていて、この文庫化ほやほやを発見。やはり文庫本は財布に優しい。

現在文庫化されてる伊坂幸太郎さん単独の小説は、これですべて読んだことになるから、次に買う本がなくて困ったので、2回読んだ。1回目は気付かなかったギミックやセリフに込められた裏の意味とかがよくわかったりして、なかなかいい読み方だと思った。財布にも優しいし(こればっかり)

内容ですが、4つの中編小説が全部いいですな。どれが一番いいとかいえない感じ。

毎度のことですが、他の本の出演者もたくさん出てきますね。出演者としては、探偵が副業の黒澤さんや「人生の充実」の老夫婦、天然天才の今村君(今回はピタゴラスの定理を発見!)など、ラッシュライフの出演者が多く出演してたような気がする。ところで今村君は「ラッシュライフ」のときとちょっとキャラが変わったような印象を受けた。

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2009.11.13

グラスホッパー

グラスホッパー (角川文庫)

ヒヤヒヤしますね、この本は。電話で住所聞き出して押しかける件はなんとなく読めてましたが、まー、それはそれで楽しいものですな。

読み始めは、「ちょっと描写がきっついなー」と思ったけど、読み進むうちに、慣れた(笑)

槿(「むくげ」-だが本書では「あさがお」と読ませる)がスターウォーズのジャンゴ・フェットのイメージ(最期は異なるけど)。なんで「あさがお」なのかは、読み終えても理解できていなかったです。ウィキペディアで調べたら関連はわかったけど、なんでかは依然不明のまま。

角川書店の公式サイトがあるけど、ちょっとキャッチがはずしているような気がしたぞ。ユーモアは確かにあるのけれど「コメディ?」は言いすぎでしょう。そんな雰囲気は皆無だもの。インタビューも読んでみて面白かったが、こういうのはあまり読むものではないなと思った。

コミックになってるのか。


映画化はされていないのだな。

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2009.11.06

死神の精度

死神の精度 (文春文庫)

現代的な死神が主人公の短編集だが、真の主人公は、それぞれ死神に7日後の死の実行可否を調査されている人たちだろう。相変わらず全部のキャラが立っている。死神は、どことなく、シュワちゃんのターミネイターを連想した。

死をテーマにして、かなり示唆に富んでいるのかもと考えていたけど、実際に読んでみると、そうでもない。ただ、人間の弱さ、強さを、職業死神(笑)が淡々と語ることで心に残るものがある。

気がついてみると、「可」とされた人たちが実際にどんな死を迎えるのかがほぼ描かれていないのは、各々の物語が「終わっていない」ということへの暗喩か。。。

↓こちらDVD

↓これサントラ

↓映画の主題歌ですな。「藤木一恵」さんは小西真奈美さん。割りに重要なキャラだぜ。

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2009.10.28

チルドレン

チルドレン (講談社文庫) ― 伊坂幸太郎

全体的に深い謎ではなくて、日常的な軽い「ん?もしかして?」であって軽妙。で、解かれた謎が、実際にどうだったかまでは検証されていないが、「そんなのどうでもいいじゃないか」と思えるんだな。陣内、永瀬、鴨居の3人を中心にした短編が、時系列を、あえて(?)前後させてまとめられてるが、特に混乱はない。やはり、陣内のキャラが立っているけど、永瀬もなかなかいいぞ。

伊坂幸太郎さんの作品には、たいていの場合、障害者の姿がまともに描かれているように思う。変に美化することもなく卑屈に描くわけでなく、まともに描かれている。ワタシはこれに好感を覚える。今回の永瀬は、準主役級だったように思う。

今朝の満員電車。少々大きな声でなにやらつぶやいていた、おそらく知的障害者がいた。しかし、乗車時に無言で背中を小突いてくるハゲオヤジのほうがよほど迷惑だったぞ。正面きって文句を言うと、なにやらぶつぶつとつぶやいていた。あんな卑怯なハゲオヤジにはなりたくない。

↓こちらDVD

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2009.10.22

重力ピエロ

重力ピエロ (新潮文庫) - 伊坂幸太郎

登場人物が多くないからか、すっきりしてる印象。

伊坂幸太郎さんて、複雑に張り巡らされる伏線が特徴だと思うが、この本についてはかなりシンプルだと思う。

放火、グラフィティアートの謎については半分くらい読んだ時点で気がついたかな。「あっと驚く謎解き」を魅せる本ではなく、「罪」とか「罰」とか「生」とか「死」について自然に考えさせられる内容。だから、あえて、かなり易しいヒントを出してくれてるのだろう。

読後感は非常にさわやか。でも、扱われているのはそれなりに深刻なテーマ。

↓こちらDVD。

こちら、映画のphoto bookとやら。いろいろあるんだなぁ。

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2009.10.13

ラッシュライフ

ラッシュライフ (新潮文庫) 伊坂幸太郎

複数の互いに関連の無い人の姿が並行して描かれる。それぞれがそれなりに厄介な問題を抱えていて、且つかなり病んでる。どうにかしようと、非日常の世界に入っていくが、ほとんどがどうにもならなくて、さらに病んでいく。登場人物はほとんどが犯罪を犯している。それもかなり凶悪。

まー、どんな人でも、ある程度厄介な問題は抱えているし、精神的に弱い部分やちょっと変わった面を持っているものだから、それをかなり大げさに描けばこの小説のようになるのかも。

当初、登場人物はバラバラに動いている。しかし、読者には、徐々にお互いが、どこかで、何らかの形で、関連していたことがわかりはじめる。しかし、すれ違ったり、直交したりという程度で、「実はつながっていたんだね」という以上の深い意味は無さそう。つながりに気づいた時点で、「なるほどー」な喜びはあるが、話の内容が少し重く暗く陰気な感じですから、読み終わって「あー楽しかった」とは思わない。「からっと明るい物語」の対極だなこれは。

全体的な印象は、著者の独特の雰囲気ともいえるけど、話が突飛で深みが足りないような気もします。。。回り舞台を区切って、それぞれの区画で、セットも灰色の人形劇が淡々と進んでいるような感じだ。観客に見えていない部分はセットが作られてもいないって感じ。終始、非現実感、うそ臭さが漂っている。悪い意味ではなく。。。

あと、かの老犬が「ソフトバンクのお父さん」の老後っぽいなと思った。まー、ただそう思っただけだから「怖れるな」

こちらDVD

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2009.10.07

陽気なギャングが地球を回す/陽気なギャングの日常と襲撃

伊坂幸太郎さん、まとめ読み中。

実は「~日常と襲撃」の方から読んでしまった。特に問題は無かったけど、気持の問題。ワタシはもう順番どおりに読めないので、読んだことのない人は是非、まともな順番でドーゾ。

それぞれに魅力的で少し変わった能力を当然のように持った4人がひょんなことから銀行強盗団を結成して、どちらかというとドタバタ劇を繰り返すといった内容。著者の特色でもあるウィットの効いた(ある意味テキトーな)会話がテンポを作っている。展開が楽しい。

自閉症のタダシ君が出てくる理由がいまいちわからない。成瀬の状況説明に過ぎないのか。子供が自閉症であることを受け入れるところの描写などから、なにか深い意味があるのだろうと思って最後まで読んだが、いまいちわからんかった。

ギャングの銀行強盗の話を中心に、その時々の世間的に問題とされている事が絡んでくる。ただ、どれも、大して深入りすることなく、あえて、問題の紹介程度に済ませている感じがある。あとは読者が自分で意見を形成せよみたいな。これはこれで好感が持てる。

まー、そーゆー深読みはおいといて、とにかく、軽妙で巧妙で絶妙。気楽に楽しく読めるシリーズ。勝手な要望を言えば、たまには続編が出て欲しいと思うな。キャラが立ってるから。

「~日常と襲撃」の文庫化に合わせて、本屋さんでは、まとめて平積みされてますね。

こちら、地球を回すDVD

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2009.09.09

魔王

偶然にも今の時期に読んでしまった、政権交代とアメリカへの迎合路線の見直し。。。これは予言書?変な気分だ。

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2009.09.08

オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り (新潮文庫) ― 伊坂幸太郎

「この島に欠けている物が何か?」が判明する下りでは、なんでか鳥肌が立ったわ。最後の数ページの本流に向かう、多くの支流が並行している印象。冒頭部分が読みにくいんですよね、展開が読めないからかな。途中から加速しますね。で最後のオチ(?)で大きく納得してすっきりってパターン。これが著者の得意技なのかな?

しばらく伊坂幸太郎作品を読み漁るつもり。なんと年下だとはしらなかった。関係ないけど、おっちゃんもがんばりたい。いろんなことに。小説は書かないけど。


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2009.09.01

向日葵の咲かない夏

平積みにされてたので購入。いわゆるミステリーといわれる分野には疎い。非常に読みやすい印象。電車の友として5日間で読了。

子供の頃は「アニミズム」に近い感覚を持っていたように思う。だから、動物としゃべったり、生まれ変わったりという一種異様な雰囲気も自然に受け入れられた。ミステリーというか、ホラー&ファンタジーというか、そういう雰囲気。ホラーの部分はたいしたことは無いけど。

中盤以降、これでもかというくらい「なるほど!そういうことだったのか」が頻発する。最初から徐々に少しずつ溜まっていた、とりたてて読み進むのに障害の無い「もやもや」が、あれよあれよと解けちゃって、非常に心地よかった。


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